長らく犬を飼っていると、「愛犬の後ろ足が震えている」といったケースを経験することもあります。
加齢による筋力の低下であれば、「もう老犬だし仕方ないことなのかも」と思えるかもしれませんが、老犬でないにもかかわらず後ろ足が震えているとかなり心配になりますよね。
加齢以外に嘘路足が震える原因は果たしてどのようなものが考えられるのでしょうか?
この記事では、そんな「愛犬の後ろ足が震える原因と改善方法」について解説していきたいと思います。
愛犬の後ろ足が震える原因
犬は7歳以降は老犬となります。
中型犬や大型犬であれば9歳以降、小型犬であれば12歳以降に加齢により後ろ足が震えるケースが増えていきます。
しかし、冒頭でも挙げた通り加齢以外の原因もあり、若い年齢で発症するケースも意外と多いのです。
考えられる原因としては、以下のようなことが挙げられます。
①病気による震え
犬は病気にかかると足が震える可能性があります。
・椎間板ヘルニア
椎間板が壊れ脊髄を圧迫することで痛みが生じる疾患です。
胴の長いミニチュアダックスフンドのような犬種や、肥満気味の犬が発症する可能性が高いとされています。
・脳腫瘍
犬も人間と同じように脳に腫瘍ができることがあります。
脳腫瘍となると、神経系の異常として足が震えるケースもあるのです。
・てんかん発作
てんかん発作が起こる犬も、嘔吐だけでなく足や口周りの震えなどの症状が起こるケースもあります。
・心臓病
心臓病になると、不整脈が生じて震えが起こることもあります。
「老犬だから」といった理由で心臓病を見過ごしてしまうことも意外と多くあります。
・特発性振戦病
「特発性振戦病」は聞き慣れない疾患ですが、10歳を過ぎた老犬が患う可能性が高い疾患となります。
散歩など歩く際には震えている様子はありませんが、止まった状態の時に震えるケースがあります。
原因が解明されておらず、どんな犬種でも起こりえる疾患となります。
・低血糖症
血中の糖分濃度が低下することで起こる疾患です。
当分濃度が低下すると、足の震えが起きる可能性が高まります。
・尿毒症
慢性腎不全が悪化することで起こる尿毒症は、足の震えに繋がるとされています。
足の震えだけでなく、食欲低下や嘔吐、下痢といった症状が出るケースがほとんどです。
上記のような病気を患うと、後ろ足が震える症状が出てしまうことが多くなります。
②強い恐怖心を抱いている
恐怖心は強いストレスとなり足を震わせます。
・狭い空間に閉じ込められた時
・初めての場所に行った時
・面識のない人や犬がテリトリー内に入ってきた時
・飼い主さんが傍にいない時
このような状況下の場合、犬が恐怖を感じ震えるケースがあります。
③寒さ
「犬は喜びに庭駆けまわり猫はコタツで丸くなる」といった童謡がある通り、犬は寒さに強いといったイメージがありますが、極端に寒いと犬も寒さで震えるケースがあります。
特に小型犬は寒さに弱いとされていて、震える可能性が高いといえます。
愛犬の後ろ足が震える際の改善方法
もしも愛犬の後ろ足がある日突然震えるようになったならば、焦ってしまうかと思いますが、必ず原因があるはずなので、冷静に対応しましょう。
①恐怖や寒さを感じていないか確認する
前述した通り、犬は恐怖や寒さによっても足が震えることがあります。
そのため、まずはそうした環境下に犬がいないかを確認しましょう。
②動物病院に連れて行き病気かどうか確認する
恐怖や震えが原因でなければ、病気や廊下に寄る筋力低下が疑われます。
そのため、様子を見るのではなく早めに動物病院に連れて行き、原因を明らかにしておきましょう。
病気であれば、投薬や手術などの治療が必要ですし、筋力の低下が原因であれば、ドッグフードの変更や運動量の確保といった対処が必須となります。
③介護グッズを利用する
もしも病気が原因で投薬や手術でも足の震えが続いてしまうようならば、介護用グッズを利用する必要があります。
老化による筋力の低下で、運動などをさせても筋力が戻らない時も同様に介護グッズを利用するこ形となります。
・犬用車いす
・歩行補助ハーネス
・段差用のステップ
・足サポーター
・老犬用ベッド
これらのグッズを用意してあげて、なるべく愛犬の足に負担がかからないようにしてあげるのも良いかもしれません。
まとめ
今回は、「愛犬の後ろ足が震える原因と改善方法」について解説してきました。
愛犬に後ろ足が震える症状が出た場合、飼い主さんとしては不安になりますよね。
老化による筋力の衰えである可能性は高いですが、病気などの可能性もあるため、慎重に判断する必要があります。
なるべく早く動物病院を受診し、適切な治療を開始するようにしましょう。
もしも治療をしても足の震えが改善しない場合には、介護グッズを利用し負担を軽減させてあげたいものです。